ハサミのプレゼント

ハサミのプレゼント

美容師さん達の中には「はさみをプレゼントされた」と言う経験を持つ人もいるかもしれません。よく話に聴くのが「知り合いの美容師がお店を持つことになったから、お祝いにハサミをプレゼントしたんだ」というような話です。確かに美容師にとってはハサミは必需品です。だれもが簡単に「美容師ならハサミをもらってうれしくない人はいないだろう」と思うかもしれません。ですが例えば靴を選ぶ時に実際に履いてみなければ自分の足に合うかどうかわからない、というのと同じように、実際に使ってみなくては、その品が自分にとって価値のあるものになるかどうかが解らないものはたくさん有ります。特に美容師の様な技術職にとっては、自分の手に対してそのハサミのにぎりはどうか、とか、自分の手の大きさに対するそのハサミの重さ、とか言葉では言えなけれども持った時の感触、使い心地などは、人にはわかりませんし、人に説明する事も難しいものです。ですから安易にその人の必需品をプレゼントする、というのは良いアイディアだと言えないケースもあると思うんですね。必需品だからこそ自分で選びたい、という美容師の方が多いのではないでしょうか。素人のお客さんが美容師へプレゼントするなら尚更です。いっそお金を包んでお祝いとし、新しいハサミを好きな様に購入してもらう方が良いでしょう。若い美容師たちは、なかなかお給料も少なく、もしも自腹で自分の使うはさみを用意しなくてはならない、となるとなかなか良いハサミを持つことも難しくなるようですね。しかもハサミは一度買ったらそれで終わり、というものではなく、日々使う物ですから、それなりにメンテナンスも必要ですし、いつかは買い替えも必要になります。つまり常にはさみについての出費は覚悟ておかなくてはいけないんですね。それはまだまだ十分な給料ではない美容師にとってはとても苦しいことかもしれません。そんな時に頼りになるのは先輩美容師の様です。美容室内で先輩後輩の関係が良好である美容室なら、よく先輩たちがハサミを買い替えるタイミングで、後輩がそれまで使っていたハサミを譲り受ける、という事もあるようです。それは若い美容師にとってはとても嬉しいシステムですよね。もしも譲ってくれた先輩が、とても尊敬できる先輩であるならばなおさらです。その先輩の為にも早く一人前になろう、という決意も新たに仕事に取り組む事が出来るのではないでしょうか。美容師の世界は、上下関係が厳しい、とマイナス面でとらえられることが多いようですが、厳しい中にもそういった心温まるやりとりも実際にはあるようですね。そういう心がけが自分が先輩になった時にも生かされてくるものですよね。清澄白河 美容院